電子マネーは90年代中盤に欧米で登場し、日本でもデビットカードとともに脚光を浴びて、次世代カードの一番手と注目されましたが、普及しませんでした。しかし、クレジットカードとの提携で再び普及しそうな気配です。本家のソニーが普及に本腰を入れたことと、JR東日本が電子乗車券として取り扱いを始めた「suica」がコンビニや量販店などにも使えるようになって、利便性が増したからです。また、パソコンや携帯電話だけでなく、ゲーム機などインターネット環境にある端末すべてで利用できる「ウェブマネー」は、16桁の英数字を入れてネット上で決済が完了する小額決済用の電子マネーです。個人情報が不要のため、セキュリティーの高さを売り物にして、インターネットビジネスの世界で注目されています。
先物売り予約によって為替リスクを回避することを、先物でカバーするとか先物でヘッジするとかいう。このような先物でカバーされたドル債投資のことを、一般的にヘッジボンドと呼んでいる。ボンドとは債券の意味である。償還までの期間、すなわち満期が一年以下の短期のドル債投資の場合について説明したが、満期までの期間が一年を超えるドル建ての長期債券に投資する場合には、毎年ドル建ての確定利子が支払われる。したがって、その場合には為替リスクを回避するために、満期までの間に支払われるドル建ての利子についても先物売り予約を結ぶ必要がある。最近は、常時五年先までの先物取引市場が存在するので、満期までの期間が五年以内であれば、投資家は毎年受け取る利子と満期における償還金のすべてについて、先物でカバーして為替リスクを回避することが可能になっている。一方で直物レートで円を売ってドルを買うとともに、他方で先物レートでドルを売って円を買うというように、直物と先物とを逆方向に売買する取引をスワップ取引という。スワップとは交換の意味である。それに対して輸出予約や輸入予約のように、直物の逆方向の売買を伴わない先物取引をアウトライトの先物取引という。先物取引を伴わない直物取引をアウトライトの直物取引という。
金融分野そのものについては、AT&Tは米国で九〇年代にカード分野に進出し、カードの扱い件数ではカード専門会社を除いては二位、クレジットの残高では四位にのし上がった。カード加入者に電話利用料金を割り引く利用者獲得が奏功し、着実に顧客ベースを広げている。金融分野でのノウハウは急速に積み上がり、電話技術を中心にした広範なサービス体制を敷いている。取りあえず日本で電子マネーを進める計画はないというが、銀行の情報化の後押しはさまざまな面で進める。なにしろ、研究者の数が第一勧業銀行やさくら銀行の行員数を上回る二万五千人もおり「情報化、ネットワークの構築、運営などは、ほぼどんな要請にも応えられる」(関係者)という。本格的に方向性を決めて動き始めると、日本勢は手の打ちようがない。
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